囲碁の棋譜並べとは?効果と上達に役立つおすすめのやり方を徹底解説!

囲碁の勉強法

囲碁が強くなりたいと思ったとき、あなたはどんな勉強法を思い浮かべますか?

詰碁を解く、実戦をたくさん打つ、プロの対局を観戦する。

その中でも、昔から多くの人に支持されてきた学習法が「棋譜並べ」です。

「ただ石を並べるだけで本当に上達するの?」

そう思われる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、棋譜並べは囲碁の上達において欠かせない勉強法です。

この記事では、

  • そもそも棋譜とは何か?
  • 棋譜並べの効果とは?
  • 上達につながる効果的なやり方

についてわかりやすく解説していきます。

ぜひ参考にしてみてください。

囲碁の棋譜並べとは何か?基礎からわかりやすく解説

囲碁を勉強していると「棋譜並べ」という言葉をよく耳にするかと思います。

これは、プロの棋士や強い人の対局の記録(=棋譜)を見ながら、その手順通りに石を並べて再現していく学習法です。

はじめて聞くと「ただ並べるだけで上達するの?」と思うかもしれませんが、プロアマ問わず多くの人が「棋譜並べ」を通して囲碁の感覚を養ってきました。

ここでは、まず「棋譜」とは何か、そして「棋譜並べ」がどんな練習法なのか、なぜ効果があるのかをわかりやすく解説していきます。

そもそも「棋譜」とは?

棋譜(きふ)」とは、囲碁の対局で打たれた一手一手を記録したものです。

たとえば、ある対局で「黒が右上の星に打った」「白が左下にカカった」といった情報を、順番に番号をつけて記録していきます。

最近では紙ではなく、スマホやパソコンのアプリで保存されていることも多いです。

つまり棋譜並べをして対局のを再現することで、プロや上級者の手の流れを体験できるわけです。

「棋譜並べ」とはどういう勉強方法?

「棋譜並べ」は、その棋譜を見ながら盤上に石を一手ずつ並べていく学習方法です。

やり方はとてもシンプルで、黒1・白2・黒3…と順番通りに石を置いていくだけ。

ですが、並べながら「なぜこの手を打ったんだろう?」「自分ならどうするかな?」と考えることで、強い人の思考や判断基準に近づいていくことができます。

初めのうちは意味がわからなくても大丈夫です。

何度も繰り返していくうちに、「この形はよく出てくるな」「なんとなく自分ならここに打ちたい」など、囲碁のセンスや感覚が少しずつ身についていきます。

なぜ囲碁の勉強で棋譜並べが重視されるのか

棋譜並べは、単なる「手順の再現」ではありません。

囲碁が上達するために必要な「読み」「形」「感覚」「大局観」などを一気に学べる総合トレーニングです。

具体的には次のような力が養われます。

  • プロの打ち方や思考パターンが自然と身につく
  • 定石や布石、ヨセなど、局面ごとの考え方がわかるようになる
  • 自分の打ち方と比較しながら、強くなるヒントが得られる

さらに、何度も繰り返して並べることで、石の配置が記憶に残りやすくなり、実戦で迷わず打てる場面が増えていきます。

一見地味に思われるかもしれませんが、非常に効果的な勉強法なのです。

棋譜並べの効果とは?囲碁が強くなる理由

囲碁を学ぶうえで、「棋譜並べ」はとても地味に見えるかもしれません。

ですが実は、詰碁や実戦と並んで、多くの上級者が取り入れている王道の勉強法です。

なぜこれほどまでに重要視されているのか?

それは、棋譜並べが囲碁に必要な力を総合的に伸ばしてくれるからです。

以下では、具体的にどんな力が身につくのかを解説していきます。

プロの打ち方を体感できる

プロの対局には、無駄のない手順、美しい形、そして深い読みがあります。

棋譜並べをすることで、プロの流れるような手順を、自分の感覚として体にしみこませることができます。

最初は理由がわからなくても、「この形、よく見るな」「このあたりで方向転換してる」といった気づきが自然と増えていきます。

コツコツ続けることで、自然と自分の打ち方や考え方に良い影響を与えてくれるでしょう。

読みの力が身につく

「読みの力」といえば詰碁というイメージを持たれる方が多いかもしれません。

しかし棋譜並べでも読みの力を鍛えることは可能です。

棋譜をただ並べるだけでなく、「次はどこに打つのか」「それに対してどう応じるのか」と考えながら進めることで、次の一手を考える力=“読み”の力が鍛えられます。

実戦でも、数手先を読む力があるかどうかで結果が大きく変わりますよね。

棋譜並べは、プロの正確な手順に触れながら、「どうしてこの手を選んだのか?」という思考を追体験できるので、読みの練習としてとても効果的です。

定石や布石の理解が深まる

棋譜並べを繰り返していると、定石(序盤の形)や布石(盤面全体の構想)が自然と身につきます。

書籍で学ぶ定石だけでは「この形は知ってるけど、その後がわからない」ということがよくあります。

でも、棋譜並べでは実際の対局の中でその定石がどう使われ、どう展開されるのかを体感できます。

「定石通りに進まなかったとき、プロはどう打っているのか?」

そんなリアルな判断の積み重ねが、あなたの定石理解を何倍にも深めてくれるはずです。

大局観・形成判断力が向上する

棋譜並べを続けていると、「この打ち方は全体に厚いな」「こっちに展開したいな」など、盤面全体を見る力=大局観が少しずつ育っていきます。

また、「この時点で黒が良さそう」「ここで白が苦しそう」といった形勢判断力も自然と養われていきます。

特に上級者から有段者、高段者を目指したい方は、部分的な技術だけでなく「全体の流れを読む力」が重要になります。

棋譜並べは、そんな大局的な視野を身につけるための、まさに最適なトレーニングと言えるでしょう。

効果的な棋譜並べのやり方とは?

棋譜並べはただの“手順の再現”ではなく、やり方次第で上達スピードが大きく変わる学習法です。

ここでは、特に効果が高い3つのコツをご紹介します。

同じ棋譜を何度も並べる

「一度並べたからもう終わり」と思っていませんか?

実は、同じ棋譜を繰り返し並べることこそ、上達への近道です。

最初は意味がわからなかった手も、2回目・3回目と繰り返すうちに盤面全体を見る余裕ができ、「このあたりで流れが変わったな」「この一手がポイントだったのかも」と気づけるようになります。

また、繰り返し並べることで形や感覚が身体に染み込み、囲碁の地力がつくことでしょう。

好きな棋士を見つける

棋譜並べを継続するには、「誰の対局を並べるか」がとても大事です。

おすすめは、打ち方や考え方に共感できる「推し棋士」を見つけることです。

たとえば、

  • じっくり厚みを作って中終盤で競り勝つ人
  • 実利重視で先行逃げ切り型の人
  • 戦いが好きで乱戦に強い人

といった視点で、「自分の理想像」に近い棋士を見つけてみてください。

その棋士の棋譜を何局も並べることで、自分のスタイルも自然とその方向に磨かれていきます。

何より、「好きな棋士の碁に触れる時間」は、勉強でありながらも楽しい時間になるはずです。

自分ならどう打つか考えながら並べる

少し上級者向けですが、ただ棋譜を並べるだけでなく「自分だったらここでどう打つか?」と一手ごとに考えながら並べると、学習効果が一気に高まります。

ただ順番通りに石を置いていくだけでは、手順を「追う」ことはできても、「理解する」ことはなかなかできません。

そこでおすすめなのが、「次の一手を考えてから棋譜を確認する」という方法です。

この方法を続けていくと、

  • 実戦でも冷静に手を選べるようになる
  • 自分の癖や弱点に気づける
  • 読みや判断の質が高まる

といった効果が期待できるでしょう。

棋譜並べに慣れてきたなと感じたら、ぜひ取り入れてみてください。

棋譜並べで楽しく棋力向上を目指そう

棋譜並べは、囲碁の実力をじっくりと底上げしてくれる、非常に効果的な学習法です。

プロの手をなぞり、その考えを感じ、自分の感覚として取り込んでいきましょう。

その積み重ねが、読みや形、大局観といった囲碁に必要な力を育ててくれます。

さらに、好きな棋士の碁を並べたり、自分で一手ずつ考えたりすることで、学びながらも楽しさを感じられるのが棋譜並べの魅力です。

ぜひ囲碁の勉強に少しずつ棋譜並べを取り入れ、楽しみながら強くなりましょう。

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